電気を蓄えることができる装置である「蓄電池」は、家庭用の非常時電源としての注目もあり、最近普及率が伸びています。蓄電池には小型のものから大型のものまで、製品によってそのサイズもまちまちですが、導入する際に気になるのが、どこに設置すればよいかということではないでしょうか。まず、蓄電池の設置場所に関する規定について知っておく必要があります。
消防法によって設置が規制される蓄電池
蓄電池の設置場所に関しては、消防法により規定されています。消防法とは、もともと火災の予防、および火災発生時の被害を可能な限り軽減することを目的として制定されており、この中に蓄電池に関する規定もあります。
消防法によって設置場所が規定される蓄電池は「4800アンペアアワー・セル以上」であるとされています。「アンペアアワー(Ah)」は電気量を示す単位であり、1時間に運ばれる電気の量を示しています。「4800Ah」以上の蓄電池とは、単位を「キロワットアワー(kWh)」に置き換えた場合、リチウムイオン電池であれば17.76kWh、鉛電池では9.6kWh、ニッケル水素電池であれば5.76kWhに該当します。
4800Ah以上の蓄電池の設置には届出が必要
4800Ah以上の蓄電池を家庭に設置する場合は、届出の義務が発生します。逆に言えば、4800Ah未満の蓄電池を設置する場合、届出の必要はありません。届出する場所は地方自治体によって違ってきますが、通常は設置する家を管轄している消防署となります。届出は設置前に行わなければいけませんが、「設置前のいつまで」に届出する必要があるかについては、各自治体によって異なっているため、蓄電池の設置を検討するにあたって事前に確認しておくほうが良いでしょう。
設置する場所に関する規制も受ける
4800Ah以上の蓄電池は、設置すること自体に届出の義務が発生する他、その設置場所にも規制を受けることになります。
まず、屋内設置型の蓄電池については、設置する場所の床・壁・天井に不燃材が用いられていることが前提条件になります。さらに、設置する部屋の窓と出入り口には、防火戸の設置も義務付けられます。屋外設置型の場合は雨水の侵入を防ぐ措置を講じること、また建物から3メートル以上離して設置することが義務付けられています。3メートル以上離すことができない場合は、鋼板製の収納箱(キュービクル式)に収容しなければなりません。
届出を必要としない蓄電池に関しても、消防法の設置場所に関する規定は参考になります。規制されるかされないかにかかわらず、蓄電池の導入を考えている場合は参考にしてみると良いでしょう。
