国の各種制度の後押しもあり、太陽光発電を導入する中小企業が増え続けています。再生可能エネルギーの固定価格買取制度がスタートした2012年頃は、売電を目的とした投資型太陽光発電が主流でした。しかし今税制において手厚く優遇を受けることができるのは自家消費型太陽光発電、すなわち電力を売るのでなく自社で消費するというスタイルです。
中小企業経営強化税制とは
自家消費型太陽光発電は、売上にはならないので本当にお得なのか今一つ疑わしく思っている経営者の方もいるでしょう。しかし中小企業経営強化税制を利用すれば、中小企業あるいは個人事業主は間違いなく大きなメリットを得ることができます。これは名前のとおり、資本金が1億円以下または従業員数1,000人以下の中小企業の経営力を強化するための施策となっています。経営に必要な大きな設備投資をしたいけれど、その予算を確保することが難しい企業のために、法人税や所得税を控除することで購入を後押しする制度なのです。
税制優遇その1、税額控除
中小企業経営強化税制には2つの税制優遇があり、企業はそのどちらかを選択しなくてはなりません。まず一つめが税額控除。これは購入する太陽光発電設備の買い付け金額の10%の税額控除が受けられるというものです。長期的な視点で見ると、払わなくてはならない税金のトータル金額が少なくなるので大変お得です。しかし短期的に見たときには節税効果がすぐ得られない税額控除という形は、企業の収益状況によっては適さないこともあるでしょう。
税制優遇その2、即時償却
もっとすぐに節税効果を得たいという場合は、もう一つの優遇制度である即時償却を選ぶことをおすすめします。通常、1,000万円の自家消費型太陽光発電を購入したときには、その買い付け金額を5年間に分けて200万円ずつ経費に計上することが定められています。しかし中小企業経営強化税制を利用することで、1,000万円全額をそっくりそのまま購入した年に計上することが認められます。これによってその年の利益を抑えることができ、税金の額も大幅に減らすことができます。短期的に効果が出ることで非常に注目されている節税対策ですが、トータルで支払う税金は変わらないということは覚えておくべきでしょう。
どちらの税制優遇にもメリットがある
長期的に見て確実に税金の額を減らすことができる税額控除か、購入してすぐに恩恵を受けることができる即時償却か。どちらが適しているかはそれぞれの企業の状況によって違います。しっかりとそれぞれを利用した場合のシミュレーションをして、自分の会社にとってメリットが大きいのはどちらか検討しましょう。
